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Selected Papers(腎臓領域)

子癇前症において尿中プラスミンは集合尿細管のENaC活性を亢進させる

柿添豊北村健一郎

Fluid Management Renaissance Vol.3 No.2, 74-75, 2013

「要約」 子癇前症は, 妊娠20週以降に伴う尿蛋白と高血圧を特徴とした合併症である. これまでに胎盤からの可溶性血管内皮増殖因子(VEGF)受容体の分泌亢進などが高血圧の原因として報告されていたが, 病因には不明な点が多い. 子癇前症患者ではNa貯留を呈するにもかかわらずレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RAAS)が抑制されていることが多く, 腎臓でのNa再吸収亢進が一義的と考えられていた. 著者らはかつて, ネフローゼ症候群患者やモデルラットにおいて尿中プラスミノゲン/プラスミン排泄が増加しており, 尿中プラスミンが上皮型Naチャネル(ENaC)の活性を亢進させることを報告している1). 子癇前症では糸球体障害による尿蛋白に伴い尿中プラスミノゲンの排泄が増加していることから, 著者らは子癇前症においても尿中プラスミンがENaC活性化を亢進させNa貯留をきたすと仮定し, 検証を行った. 16名の子癇前症患者と17名の正常血圧妊娠女性の臨床検査所見, 尿中プラスミノゲン排泄/プラスミン活性および尿によるENaCの活性化を検討した.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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