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Case study 症例から学ぶ

骨粗鬆症による椎体骨折でBKPが有効な症例

大島寧

O.li.v.e.―骨代謝と生活習慣病の連関― Vol.5 No.4, 44-46, 2015

「症例」
症例:74歳,男性.
主訴:腰背部痛.
現病歴:3カ月前に尻もちをついて受傷,腰背部痛により歩行困難となり近医受診.第1腰椎圧迫骨折と診断.鎮痛剤にて歩行は可能となったが疼痛が残存し,紹介受診.
既往歴:特記すべきことなし.
現 症:胸腰椎移行部の疼痛,叩打痛あり.腰背部痛は立位で悪化.歩行は可能であるが前屈位でつかまり歩きをするレベル.下肢神経症状なし.膀胱直腸障害なし.
検査所見:レントゲンでは第1腰椎に圧迫骨折があった.CTでは第1腰椎椎体内にバキューム像があり偽関節が示唆されたが,椎体の後壁破壊像はなかった(図1).
診断:以上から第1腰椎圧迫骨折後偽関節による症状と考えられた.3カ月の保存治療にもかかわらず疼痛が残存しており,低侵襲手術であるバルーン椎体形成術(BKP)を行う方針とした.
治療経過:全身麻酔,腹臥位,透視を用いて第1腰椎の椎弓根を同定.透視を見ながら両椎弓根経由で椎体内にセメントを注入.セメントが硬化するのを確認して手術終了した(図2).手術時間25分,出血少量.術直後から座位を許可.疼痛は速やかに軽減し,翌日独歩退院となった.術後2年経過時点で新たな圧迫骨折はなく,経過良好である.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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