Appeal to eye
イラストでみるエストロゲン研究最前線 第1回 核受容体を介した女性ホルモンの分子作用機序
掲載誌
O.li.v.e.―骨代謝と生活習慣病の連関―
Vol.3 No.1 58-62,
2013
著者名
加藤 茂明
記事体裁
抄録
疾患領域
その他
診療科目
その他
媒体
O.li.v.e.―骨代謝と生活習慣病の連関―
主要女性ホルモンであるエストロゲンは, その核内受容体, エストロゲン受容体(estrogen receptor; ER)を介した標的遺伝子の転写制御により, その作用を発揮する, ERには, α, βの2種の受容体が存在するが, いずれも核内受容体スーパーファミリーの一員として, ホルモン依存性DNA結合性転写制御因子として機能する. ER蛋白領域構造解析から, 2カ所の転写制御領域が存在し, おのおの組織/細胞種と特異的な活性を示す. このことが, エストロゲンとSERMが, 組織特異的作用を発揮する基盤と考えられている. 本稿では, これらの分子機構ともに, 転写と染色体の構造調節について概観する. 「女性ホルモンと骨代謝」閉経後の卵巣萎縮に伴う, 女性ホルモン(エストロゲン)低下は, 急激な骨量低下と骨吸収を引き起こす. 齧歯類でも, 卵巣摘出やエストロゲン作用を阻害すると, 閉経後骨粗鬆症様の骨変異を示す.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。