O.li.v.e. PLUS
In Focus 骨粗鬆症臨床ワンポイントQ&A Q SERMは透析患者に使用できますか?
掲載誌
O.li.v.e.―骨代謝と生活習慣病の連関―
Vol.3 No.1 54-55,
2013
著者名
稲葉 雅章
記事体裁
抄録
疾患領域
その他
診療科目
その他
媒体
O.li.v.e.―骨代謝と生活習慣病の連関―
「A」「1. はじめに」透析患者を含む慢性腎臓病(chronic kidney disease; CKD)患者では, 二次性副甲状腺機能亢進症による高回転型骨代謝異常がその代表的な障害であるが, 骨での副甲状腺ホルモン(parathyroid hormone; PTH)感受性は種々の患者により異なる. たとえば, 閉経後女性, 閉経前女性, 男性の順にPTH感受性が増大し, PTHによる骨代謝回転亢進の程度が強くなる. したがって, CKDの続発性骨代謝異常も, 患者個人での性ホルモン環境に強い影響を受けると考えられる. それゆえ, 選択的エストロゲン受容体モジュレーター(selective estrogen receptor modulator; SERM)投与による是正が可能と考えられる. SERMのCKD患者投与については, その安全性や有効性の評価が確定されておらず, 慎重投与の名のもとに臨床使用されているのが現状である.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

