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Case Report

両下肢麻痺をきたし,急激な致死的転機を取ったムーコル症合併AIDSの1例

中田浩智満屋裕明

HIV感染症とAIDSの治療 Vol.7 No.2, 36-39, 2016

ムーコルは,腐敗した植物や土壌などの環境中に普遍的に存在する糸状菌である。健常人のムーコル症の発症はきわめて稀で,糖尿病や腎不全,白血病などの免疫不全をきたす基礎疾患をもつ患者に発症するムーコル症は日和見型深在性真菌感染症の原因菌の1つである1)。一般に,急速に進行し予後不良な真菌症であり,発症例の多くは致死的転帰をたどる2)。HIV感染症に合併したムーコル症の頻度は多くはないが,今回われわれはさまざまな梗塞病変を形成し,急激な経過をたどった播種性ムーコル症の1例を経験したので報告する。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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