Interview & Talk 施設紹介
福島県立医科大学リエゾンカンファレンス
Practice of Pain Management Vol.3 No.2, 42-57, 2012
「整形外科医が「痛み」を診る時代」整形外科を訪れる患者さんは, 常に何らかの痛みを抱えています. 当院を受診するきっかけでもっとも多い症状は腰痛で, 次いで膝の痛み, 肩の痛み, 頭痛と続きます. また, 社会全体が高齢化するにともない, 腰部脊柱管狭窄, 頸椎症性神経根症, 変形性膝関節症など, 慢性的な痛みに悩む患者さんは増える傾向にあります. このような社会背景を考えると, 整形外科医は「痛み」の治療について, 関心をもたざるを得ない状況であるといえるでしょう.
「慢性疼痛に対する治療の選択肢」坐骨神経痛を起こす腰部椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄, 神経根圧迫による慢性疼痛などの末梢性神経障害性疼痛は, 長い期間にわたって痛みが続きます. そのため, 不眠や身体機能の低下, 意欲の低下などからうつ症状をともなうことも多く, 患者さんのQOLは明らかに低下します. こういった末梢性神経障害性疼痛に対して, 当科では薬物療法, 神経ブロック, リハビリテーションなどの保存療法や, 手術療法を行っています.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。