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成人先天性心疾患女性の妊娠・出産
成人先天性心疾患の出産時の管理
Fetal & Neonatal Medicine Vol.11 No.1, 31-34, 2019
一見安全そうな妊娠においても重大な見落としがあり,母体が不幸な転帰をとることがある。また,急性大動脈解離など,まさに青天の霹靂(へきれき)のように,ローリスクの母体循環が激変することもある。また,医療の進歩により,これまで妊娠が不可能であった循環器疾患をもつ女性の妊娠も増加傾向にある。また生殖医療の進歩により妊娠率も高まり,これは成人先天性心疾患(adult congenital heart disease;ACHD)をもつ女性においても例外ではない。わが国での出産は年間約95万件でそのうちACHDをもつ女性の出産は約3,000件と推測されている。しかし,ACHDをもつ女性の多くは,妊娠を希望するが妊娠継続が可能であるか,分娩方法はどうなるのか,授乳はできるのか心配している。本稿ではACHDをもつ女性の出産時の管理について述べる。
「KEY WORDS」成人先天性心疾患,経膣分娩,帝王切開,硬膜外麻酔下の無痛分娩,感染性心内膜炎
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。