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Topics of HCC

肝細胞癌分子標的治療における新しいbiomarkerの同定―FGF3/FGF4遺伝子増幅肝細胞癌―

荒尾徳三

The Liver Cancer Journal Vol.5 No.1, 38-42, 2013

「はじめに」近年, 肺扁平上皮癌のFGFR1遺伝子増幅あるいは神経膠芽腫のFGFR融合遺伝子の特定のように, さまざまな癌種でFGFRシグナル関連遺伝子のゲノム異常が報告され, biomarkerを用いたFGFR標的治療の臨床導入が期待されている. われわれはFGFR標的治療の臨床導入を目指して, FGFRチロシンキナーゼ阻害活性を有する小分子化合物がFGFR2増幅胃癌細胞株に著効すること, また臨床的に高度なFGFR2増幅胃癌は約4%存在することなどを報告してきた1)2). 今回FGFRシグナル異常に関連して, FGF3/FGF4遺伝子増幅肝細胞癌の存在を特定し, このサブグループがソラフェニブ治療感受性に関与する知見が示唆されたので紹介する.
「遺伝子増幅のスクリーニング法の検討」臨床検体の遺伝子解析を行う際に, 凍結サンプル由来のDNAは遺伝子増幅の検出が容易であるのに対して, パラフィン包埋ホルマリン固定(FFPE)サンプル由来のDNAは, DNAが断片化および架橋されて質が不良のため一般的に遺伝子増幅の検出が困難であった.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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