はじめに  切除不能の進行肝細胞癌(HCC)に対するソラフェニブの投与1)2)は本邦における治療法の一つとして定着しつつあるが,奏効率,副作用などの点で解決すべき問題点はまだ多い。当院では,保険収載後現在までに13名の症例に対して同剤を投与しており,著効を示した症例を2例経験している。これらの症例の経過・臨床的特徴を含め,当院における同剤の使用経験を報告する。