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Topics of HCC

糖代謝と肝癌 (1)インスリン抵抗性と肝癌

吉治仁志野口隆一福井博

The Liver Cancer Journal Vol.2 No.2, 55-60, 2010

「はじめに」生活習慣病に内在する高血糖やインスリン抵抗性(insulin resistance;IR)が, 各種慢性肝疾患の病態や予後に重要な役割を果たしていることが明らかにされてきている. 例えば, IRは肥満や脂質異常症とともにメタボリックシンドロームの基盤を形成し, 肝細胞癌(hepatocellular carcinoma;HCC)患者数に占める割合が増加している非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の成因としても重要であることが知られている1). 欧米では肥満男性においてHCCの発生リスクが3倍以上に高まることが報告されており2), IRをしばしば伴う糖尿病患者では非糖尿病患者に対してHCC発生率が数倍高まるといった疫学的データも報告されている3)(図1). 海外のみならずわが国においても, 日本糖尿病学会が日本人の2型糖尿病患者約20,000人の死因について全国調査を行ったところ, HCCによる死亡が糖尿病性腎症による死亡よりも多く, 肝硬変を合わせると総死亡の10%以上が肝関連疾患が原因であることが明らかとなり, 注目を集めている(図2).

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