<< 一覧に戻る

On going clinical study

PENELOPE試験(術前化学療法と手術を受けた後に再発リスクの増大が示唆されるホルモン受容体陽性HER 2陰性の初期乳癌患者を対象に,Palbociclibと標準的な内分泌療法薬の併用治療をプラセボと標準的な内分泌療法薬の併用と比較検討するランダム化・二重盲検・プラセボ対照・第Ⅲ相試験)

岩田広治

CANCER BOARD 乳癌 Vol.7 No.2, 69-70, 2014

「概要」本試験は,German Breast Group(GBG)が中心となって行う世界共同医師主導治験で,日本はJapan Breast Cancer Research Group (JBCRG)の6施設が参加する。術前化学療法後に原発腫瘍(浸潤癌)が残存し,さらに再発リスクが高い(CPS-EGスコアが3以上)ホルモン受容体陽性・HER2陰性原発性乳癌患者を対象に,術後標準的ホルモン療法にサイクリン依存性キナーゼ(CDK)4/6阻害薬palbociclib(PD-0332991)を加えることの有用性を評価する。統計学的に標準ホルモン療法群の3年無病生存率(DFS):72%に対して,ハザード0.67,α=0.05(両側),検出力85%として,必要症例数は世界で800例(日本から40例)の予定である。本試験は現在再発乳癌を対象に企業治験として行っている新規薬剤(palbociclib)を,世界共同医師主導治験として行う日本で初めての枠組みの試験である。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る