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よくわかる病理診断報告書

Q24 浸潤性微小乳頭癌について教えてください

森谷卓也

CANCER BOARD 乳癌 Vol.7 No.1, 40-41, 2014

浸潤性微小乳頭癌は特殊型乳癌の一型です。病理組織学的に,小型の浸潤癌胞巣が間質の裂隙内に浮遊することを最大の特徴としています。浮遊する癌胞巣は血管茎を伴わない偽乳頭状の構造や,微小腺管構造,桑実状構造などを呈します(図3)。もう一つの大事な点として,細胞表面すなわち通常の腺上皮で見られる管腔面が胞巣の外側に認められます。これは,細胞の極性が逆転したことを意味しており,“inside out”patternとも呼ばれています。一部の例では細胞表面にアポクリン上皮に似たsnoutsを生じます。定型例では,epithelial membrane antigen(EMA)(図4)やMUC1に対する免疫組織学的染色で,胞巣辺縁部が膜状に陽性像を示しますので,しばしば組織型決定の拠り所となります。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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