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誌上ディベート

NO,センチネルリンパ節転移陽性乳癌に腋窩リンパ節郭清は必要か?

南博信増田慎三西村誠一郎

CANCER BOARD 乳癌 Vol.6 No.1, 54-67, 2013

乳癌の初期治療における術後補助薬物療法の飛躍的な発達とともに, 腋窩リンパ節郭清の治療的意義はうすれ全身療法を選択するための予後を予測する意義が高まっている. また, 乳癌の原発巣からのリンパ流が最初に流入するセンチネルリンパ節に転移がなければ, その他のリンパ節に転移している可能性が極めて低いことを理論的根拠として, センチネルリンパ節に転移がなければ腋窩リンパ節郭清を省略することが一般化した. 原発巣に対する手術も乳房全摘をしなくても, 乳房温存術に放射線を併用することで治療成績を損なわないことが示され, 乳房温存療法が広く行われている. このように乳癌の初期治療において外科的介入は縮小する傾向にある.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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