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State of the art(胃がんperspective)

胃癌分子標的治療とbiomarkerの最前線

設楽紘平

胃がんperspective Vol.5 No.3, 14-22, 2012

近年, 胃癌に対してさまざまな分子標的治療薬が検討されている. 主な標的として, HER familyを介した経路・血管新生系・細胞内シグナルのPI3K-Akt-mTOR系が挙げられる. 抗HER2抗体であるトラスツズマブは, HER2陽性の進行胃癌に対する生存延長効果を示し, 進行胃癌の治療薬として承認された. 一方で, VEGFの抗体であるベバシズマブは, 奏効割合や無増悪生存期間における上乗せ効果は示したものの, 全生存期間の延長は示せなかった. 既治療胃癌に対するmTOR阻害剤エベロリムスの国内第II相試験における病勢安定率は54.7%であり, 国際共同治験としてエベロリムスとプラセボを比較するGRANITE-1試験が行われたが, 全生存期間における優越性を示すことができなかった. さらに, 2012年のASCOで報告されたREAL-3試験において, EGFR抗体であるパニツムマブは生存期間を延長することはできず, またセツキシマブを評価するEXPAND試験もnegativeであることがプレリリースされた.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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