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特集 次期改訂に向けて~大腸癌取扱い規約の改訂に望むこと

「切除標本の取扱い」のquality―正確な病理診断のために―

The quality of endoscopically and surgically resected specimens

田邉寛岩下明徳白水和雄菅井有

大腸癌FRONTIER Vol.5 No.3, 56-61, 2012

「Summary」切除標本の正確な病理診断のためには, なるべく人工挫滅の少ない, また病変泣き別れなどがない標本であり, 切除後は可能な限り早くホルマリンに浸漬することが望まれる. 切り出し時は標本を丁寧に扱い, 臨床医と病理医とが綿密なコンタクトを取った上で, 最良の情報が得られる切り出しに努める. そして, 得られた病理組織標本を丹念に鏡検する. 場合によっては免疫組織化学的染色などを施し, 可能な限り個々の病変の生物学的悪性度の評価を正確に行うことが重要である. 「はじめに」切除標本の取扱いは, 主に内視鏡的, 外科的に切除されてから切り出しまでの過程と, 作製された標本を実際に病理診断する過程の二つに分かれ, それぞれ大腸癌取扱い規約1)に沿って行われる. 大腸腫瘍の内視鏡的切除は, 従来から可能な範囲でpolypectomyやEMR(endoscopic mucosal resection)が行われていたが, 今後は内視鏡的粘膜下層剥離術(endoscopic submucosal dissection; ESD)が主流となると思われる.
「Key words」内視鏡切除標本,外科切除標本,取扱い,病理診断,深達度診断

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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