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特集 肛門管癌と虫垂癌

【各論―虫垂癌―】虫垂腫瘍に対する鏡視下手術

竹政伊知朗植村守西村潤一水島恒和池田正孝山本浩文関本貢嗣土岐祐一郎森正樹

大腸癌FRONTIER Vol.5 No.2, 74-79, 2012

「Summary」虫垂腫瘍の術前診断は困難で, 虫垂切除術が施行されたうち約1%程度に偶然発見されることが多い. ほとんどは小さなカルチノイド, もしくは良性の粘液嚢胞腺腫で, 臨床症状を呈することはまれであり虫垂切除以上の治療は必要ない. 一方, 2cm以上のカルチノイドやSM浸潤虫垂癌では, リンパ節転移を伴う可能性が少なくなく, 盲腸癌に準じたリンパ節郭清を伴った根治的回盲部切除や結腸右半切除術を追加することが望ましいとされている. 低侵襲性を考慮すれば, 初回虫垂切除, 追加腸切除ともに腹腔鏡下手術の適応が望ましいが, mucinous adenocarcinomaで播種性病変を認める場合では開腹手術を選択し, 十分な腹腔内検索と可及的なcytoreductionを施行する. 症例によってはさらなる低侵襲性と整容性を目指した単孔式手術の適応も考慮されうる. 虫垂炎疑いで虫垂切除を施行する場合は, 虫垂腫瘍を念頭に臨床に応じた治療方針を決定することが大切である.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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