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Q&Aで綴るレジデント・ノート―専門医がわかりやすく解説―

No.33 大腸癌の遺伝や遺伝子検査について~説明した方がよいのはどんなときですか?説明のポイントはなんですか?~

田村智英子

大腸癌FRONTIER Vol.5 No.1, 81-84, 2012

【Answer】大腸癌患者全員に対し家族歴を聴取し, 臨床所見と合わせて遺伝性の評価を行います. 遺伝性の判別の手段の一つとして, 遺伝子検査も利用されます. 遺伝性腫瘍家系の人々には, 癌の発症リスクが高いことを前提に, 適切な検診サーベインランスが推奨されることを伝えていくことが重要です. 「はじめに~大腸癌の遺伝を考慮する目的」大腸癌全体の5~10%は遺伝性とされています. 以下, 大腸癌の遺伝を考慮すべきとき, および, 遺伝子検査の説明のポイントについて概説します. なお, 一般の大腸癌組織において, 癌化にともなって変化したDNAや遺伝子の状態を把握するための検査(体細胞の遺伝子検査)が行われることがありますが, これらは癌の遺伝とは関係ないため, 本項では割愛します. 大腸癌の遺伝性に留意する目的の一つは, 癌の遺伝性を考慮することにより, 当該患者にみられる可能性のある他の腫瘍や患者の血縁者における癌発生を考慮した検診サーベイランスを行い, 癌の二次予防を目指すことです.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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