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治療とケア―症例から考える―

Cyclin-dependent kinase-like 5(CDKL5)遺伝子異常を有するてんかん(CDKL5欠損症)

本田涼子

Epilepsy Vol.15 No.2, 31-34, 2021

初診時年齢,性別
4カ月,女児.
家族歴
熱性けいれんやてんかん,神経筋疾患の家族歴なし.
周生期歴
在胎39週1日.頭位自然分娩にて仮死なく出生.出生時体重3,016g,身長50.0cm.頭囲33.5cm.
発達歴
未頸定,追視固視なし,あやし笑いなし.
現病歴
生後より体重増加不良で,2カ月の時点で追視やあやし笑いもみられなかった.2カ月時に強直発作が出現.前医で施行された頭部MRI,血液検査,髄液検査,脳波検査で明らかな異常は指摘できなかった.その後も同様の発作をくりかえすため,カルバマゼピン(CBZ)・レベチラセタム(LEV)内服,およびリドカイン・ホスフェニトイン(fPHT)・フェノバルビタール(PB)静注などが行われるが,発作は抑制されず.併せてケトン食を開始したが効果は乏しく,4カ月時に当院紹介となる.
初診時の発作型
突然目を見開いて動作停止し,右半身優位の左右非対称性の四肢の強直が10~15秒持続したのち,もがくように手足を動かす発作.5~6回/日.日単位.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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