わが国での胃がん撲滅のために,最も効率的な方策は,Helicobacter pylori(H. pylori)を除菌することである。多くの臨床試験で,除菌による胃がん予防のエビデンスが明確化されたが,一方で,萎縮性胃炎や腸上皮化生などの前がん性変化が生じている場合には,除菌だけでは完全に胃がんを予防できないことも明らかになった。このため,できるだけ若いときに除菌することが望ましく,次世代への感染を防ぐ意味からは,子供を授かる前にH. pylori検査,除菌を行うことを提案したい。
CURRENT TOPICS 特集 わが国から胃がんを撲滅するための方策
3 除菌数を増やすためにどのような取り組みが必要か
①医師への啓発
掲載誌
THE GI FOREFRONT
Vol.14 No.1 27-31,
2018
著者名
鈴木秀和
記事体裁
抄録
疾患領域
消化器
/
癌
診療科目
消化器内科
/
腫瘍内科
媒体
THE GI FOREFRONT
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。