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GI-Metabolism Forum

第5回GI-Metabolism Forum 演題3 糖尿病モデルマウスにおけるDPP-4阻害薬と運動トレーニングの併用

谷村祐子

THE GI FOREFRONT Vol.10 No.2, 81, 2014

「DPP-4阻害薬と運動の併用による糖尿病所見への影響を検討」糖尿病治療としての運動療法において,運動の急性効果として血糖値の低下,慢性効果としてインスリン感受性の改善が報告されている。運動とGLP-1に関する最近の研究では,急性運動効果としてマウスの90分間のトレッドミル走によるIL-6と活性型GLP-1の増加や,肥満者と非肥満者の食後の運動では,肥満者において運動に伴うGLP-1の反応性がより小さいことが報告されている。慢性運動効果としては最大心拍数の65%の運動を週3回12週間行うとGLP-1の反応性が向上したことや,12週間の運動トレーニングによって血中のDPP-4が減少したことも報告されている。そこで,DPP-4阻害薬と運動トレーニングの併用によってそれぞれの相乗・相加作用による糖尿病症状の改善が期待されるのではないかという仮説に基づき,糖尿病所見に対するアログリプチンと8週間の運動トレーニングの併用による影響の検討を行った(図1)。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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