特集 胃炎についての京都国際コンセンサス会議/若年者除菌について―第19回JAPANGAST Study Groupハイライト―
Workshopテーマ1「胃炎についての京都国際コンセンサス会議」 基調講演 京都国際コンセンサス会議について
THE GI FOREFRONT Vol.10 No.2, 12-15, 2014
ヘリコバクター・ピロリ(HP)胃炎に対する除菌治療ならびに機能性ディスペプシア(FD)に対する保険適用を契機に,国際疾病分類の胃炎分類の問題を含め,HP胃炎,FDと胃炎,胃炎診断と治療の問題を討議するため,世界のオピニオンリーダーを招聘して国際的なコンセンサス会議を京都で開催し,国際的コンセンサス形成を行った。本論文では,その背景,準備,会議の運営などについて概略を述べる。
「はじめに」2013年1月にヘリコバクター・ピロリ(HP)感染症に対する除菌治療が保険認可され,日本ヘリコバクター学会が作成したガイドライン1)で強く推奨(推奨度A)してきた,HP感染症自体を対象とする除菌が可能となった。HP陽性潰瘍に対する除菌治療では世界の潮流に大幅に遅れて保険認可が行われたことを考えると,世界に先駆けてHP感染症全体に対する保険認可が行われたことは,ヘリコバクター学会,日本消化器病学会(The Japanese Society of Gastroenterology:JSGE)などの関係各位,ならびに浅香正博教授によるHP胃炎に対する保険適用へ向けた努力の賜物であり,感慨深い。
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