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特集 膵がんの予防について考える

慢性膵炎との関わり

清水京子白鳥敬子

THE GI FOREFRONT Vol.9 No.1, 18-21, 2013

慢性膵炎の約4%に膵発がんがあり, 膵がんの相対リスクは13.3と有意に高く, 特に慢性膵炎診断から数年以内に膵がんが発見される確率が高い. 慢性膵炎の原因の多くはアルコールであり, 大量飲酒は膵発がんを有意に増加させる. 膵炎関連遺伝子変異による慢性膵炎は若年で発症し, 慢性膵炎の罹病期間が長いことが膵がん発生を増加させる背景となっている. 慢性膵炎に喫煙や糖尿病合併がある症例では膵発がんリスクが増加することから, 禁煙や糖尿病治療への配慮が必要である. 「はじめに」膵がんは早期の段階では自覚症状が出にくく, 健診での腫瘍マーカーや腹部エコーによるスクリーニング検査で腫瘍として発見された時点で, すでに手術不能進行膵がんであることが多い. 膵がんの早期発見は難しいが, リスクの高い患者に対して生活習慣の改善, 定期的な膵がんスクリーニングを行うことで膵がんの予防や予後の改善につながる可能性はある.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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