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LECTURES FOR YOUNG AUTHORS

若手研究者のための論文の書き方講座 第10回

坂本長逸

THE GI FOREFRONT Vol.8 No.2, 93-95, 2012

「はじめに-論文を書く前にいい研究デザインを-」 まず, いい論文は仮説がはっきりしていて, 目的がはっきりしており, その目的のためによく練られたデザインの元で行われていることが必要です. したがって, 論文の書き方というより, いい臨床研究を行う, あるいはいい基礎研究がなされているといい論文はできるものだと思います. つまり, いい研究があって初めていい報告ができるのです. もちろん, いい結果があるのにどのように報告していいかわからないという場合もあるでしょう. しかし, 自分が若かった時を振り返ってみると, ただひたすら論文を上司に直していただいたこと, および自分の研究内容に近い, つまり仮説の元になった研究や同じ領域の研究論文をひたすら参考にした記憶があるばかりです. つまり, しっかりと論文を読み, 何をどのように展開しているかを参考にすることが重要といえるでしょう. このような総説を読むより論文を数多く読むことがはるかに重要なのです.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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