<< 一覧に戻る

特集 アルコールとアンチエイジング

ハームリダクション:アルコール使用障害の新たなアプローチ

松下幸生

アンチ・エイジング医学 Vol.16 No.5, 52-57, 2020

アルコールに問題のある受診者に手を焼いたことは,ほとんどの医療従事者が経験されているのではないだろうか。2013年の全国調査によると,生活習慣病のリスクのある飲酒(純アルコールで男性40g/日以上,女性20g/日以上)をしているものは1,036万人,世界保健機関(WHO)による国際的な診断基準であるICD-10でアルコール依存症が疑われる者が,国内に57万人となっており,アルコールの問題を抱えている人は決してめずらしい存在ではない1)。アルコール乱用とアルコール依存症を合わせてアルコール使用障害というが,ここではアルコールに問題を抱えた人に対するアプローチについてハームリダクションを中心に解説する。
「KEY WORDS」ハームリダクション,減酒,治療目標,簡易介入,SBIRT

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る