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特別企画 特集 緊急“新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策”

ウイルス感染症における腸管粘膜免疫と全身免疫~COVID-19を免疫から考える

内藤裕二

アンチ・エイジング医学 Vol.16 No.3, 50-62, 2020

新型コロナウイルス(Coronavirus SARS-CoV-2)による感染症COVID-19による緊急事態宣言下のためにSTAY HOME状態で,この原稿を書くことに若干の緊張がある。しかし,COVID-19の予防,治療,重症化阻止,ワクチン開発において免疫の考え方は重要であり,さらに全身の免疫,肺の免疫に対して消化管の果たす役割が明らかとなってきた。ウイルス感染の初期の生体防御においては,IgAを中心にした粘膜免疫,Ⅰ型インターフェロンに対する細胞応答がきわめて重要であるが,ナチュラルキラー細胞(NK細胞)を含む自然免疫リンパ球,T細胞依存性細胞障害,B細胞による抗体産生,COVID-19重症例におけるサイトカインストームなど免疫を理解することが重要といえる。ウイルスと細菌との相互作用も知られており,さらには消化管と肺との相互作用もCOVID-19研究の結果,明らかとなり,“Gut-Lung Axis”といった考えも提唱されている。本項では,消化管のマイクロバイオーム,粘膜免疫を中心に現状での理解を解説し,COVID-19患者から得られているデータもできる限り紹介する。
「KEY WORDS」便中RNAウイルス,分泌型IgA,粘膜免疫,粘膜バリア機構,Gut-Lung Axis

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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