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がんのプレシジョン・メディシン

アンチ・エイジング医学 Vol.13 No.5, 67-73, 2017

がんは,遺伝子の異常によって引き起こされる病気である。ただし,遺伝子の異常といっても,多くのケースでは,先天的なものではなく後天的なものである。たとえば,細胞内では,多くの遺伝子が関与して細胞の分裂がコントロールされているが,紫外線や化学物質,または何らかの偶然によって,ある遺伝子に異常が起き,分裂のシグナルが送り続けられるようになると,速い速度で無限に細胞が増殖するようになる。がん細胞である。異常になった「その遺伝子」の分裂のシグナルを薬によって止められれば,がん細胞は増殖しなくなるであろう。
この原理を応用したのが,近年盛んに開発されている分子標的薬である。これは従来の抗がん剤とは異なり,「その遺伝子」のシグナルだけを止める。そのため一般に,効果に比べて副作用が弱い。その遺伝子によって作られる「(タンパク質)分子」だけを「標的」として,その異常な働きを邪魔するので,「分子標的」薬と呼ばれる。
「KEY WORDS」がんゲノム医療/分子標的薬/次世代シークエンサー/多遺伝子検査/トップギア・プロジェクト

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抄録