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マクロファージの老化と心疾患

アンチ・エイジング医学 Vol.13 No.3, 44-49, 2017

食の欧米化が進むにつれて,日本人の死因において心疾患が占める割合は増加してきた。β遮断薬やアンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬),抗アルドステロン薬といった薬剤が,収縮障害を伴う心不全の予後を改善するというエビデンスが蓄積され,植え込み型除細動器や両心室ペースメーカーなどの非薬物治療も予後を改善することが明らかになった。この10年間でも心不全治療は大きく変わってきたが,依然として心不全発症後の予後は不良であり,高齢心不全症例がより増加してきた。加齢により心不全罹患率が上昇することはいくつかのコホート研究で明らかであり,米国Framingham Studyでは80歳以上では10%近くが心不全を呈していた1)。さらに,高齢になるほど全身合併症も多いことから,慢性心不全の予後は悪化する。また,高齢者の心不全においては収縮障害を伴わない,いわゆる拡張不全型心不全(Heart Failure with preserved Ejection Fraction:HFpEF)の割合が高くなることが特徴的である2)。動脈硬化の進行や高血圧の罹患率が上がることも原因になるが,加齢に伴い心臓肥大や心筋線維化が進行することで拡張障害を引き起こすと考えられている。
「KEY WORDS」マクロファージ,老化,心不全,慢性炎症,エピゲノム

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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抄録