<< 検索結果に戻る

SASP因子としてのアンジオポエチン様因子2と免疫老化

アンチ・エイジング医学 Vol.13 No.3, 38-43, 2017

生活習慣や加齢に起因するストレスにより,生体内の各組織には機能的,構造的に微小な損傷が生じる。この損傷を修復する生体の恒常性維持応答機構として,各組織における実質細胞と間質細胞との細胞間接着や液性因子を介した相互作用,およびその結果として誘導される可逆的な組織のリモデリングが重要であることが解明されてきている1)。この損傷修復過程において細胞老化が引き起こされることが知られている2)。老化細胞は,細胞老化関連分泌形質(senescence-associated secretory phenotype:SASP)と呼ばれる種々の炎症性サイトカインや増殖因子,血管新生因子,マトリックスリモデリング因子を過剰に分泌する特徴を有している。老化細胞は,SASP因子の分泌により組織リモデリングを促進し,最終的に老化細胞が免疫細胞によって除去されることで修復が完了する。しかし,過度のストレス暴露や免疫細胞の機能低下により,老化細胞が蓄積し,SASP因子の過剰分泌による慢性炎症とこれに伴う不可逆的な組織のリモデリングが引き起こされ,種々の疾患の発症につながることが注目されている2)
「KEY WORDS」アンジオポエチン様因子2(ANGPTL2),細胞老化,細胞老化関連分泌形質(SASP),慢性炎症,免疫老化

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

掲載雑誌詳細 この雑誌の目次を見る

抄録