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特集 心臓のアンチエイジング

細胞老化・炎症と心臓のアンチエイジング

The Role of Cellular Senescence in Cardiac Aging

若杉嵩幸吉田陽子清水逸平南野徹

アンチ・エイジング医学 Vol.11 No.4, 48-52, 2015

「はじめに」老化とは,加齢とともに個体の生理機能が低下し,その結果,外界からのさまざまなストレスに対する適応能力が低下した状態を示す。老化に伴い,心不全や糖尿病といった加齢関連疾患が増加する。老化を制御する分子機構はいまだその多くが謎であるが,カロリー制限やインスリンシグナルの抑制により寿命が延長することがわかっている。老化は細胞レベルでも生じることがわかっている。細胞は分裂するたびに,染色体の両端に存在するテロメア構造が,DNAポリメラーゼによる不完全なDNA複製のために短縮し,生理的なレベルを超えて短縮するとDNA損傷として認識され,主にp53を介したシグナルにより細胞老化に陥る。また,酸化ストレスや放射線などによるストレスを介して,p53シグナルを介した細胞老化が生じる。細胞老化に陥った細胞は分裂停止し,遺伝子発現レベルの変容を伴う特徴を有する。
「Key Words」細胞老化,p53,インスリン抵抗性,心不全,糖尿病

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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