<< 一覧に戻る

血圧の正常値はどこ?

アンチ・エイジング医学 Vol.10 No.6, 93, 2014

2014年,日本人間ドック学会が正常血圧について新しい基準を出して大きな議論を呼んだ。新しい基準は146/94mmHgだ。これはいくらなんでも高すぎるのではないか,145/90mmHgの男性が正常と判断されてしまってよいのかという議論が当然のように起きた。また,この基準は日本高血圧学会が従来提唱してきた140/90mmHgの基準より明らかに高い。この2つの基準の違いについて,日本高血圧学会の立場から湯淺敏典先生・大石 充先生に,日本人間ドック学会の立場から山門 實先生に論陣を張ってもらった。大規模疫学研究によるデータからは明らかに140/90mmHgに分があると思うが,よく読むと日本人間ドック学会の考えも理解できる。ただ社会へのメッセージ性を考えた場合は,甘い基準と厳しい基準の2つがあることは混乱の原因となるだろう。加えて,ここに115/75mmHgという最適値(オプティマル値)の概念が入るとさらに複雑になる。日本抗加齢医学会としては,最適値の115/75mmHgを目指してライフスタイルを考えていきたいと思うが,皆様いかがだろうか。

血圧の正常値―従来値の立場から―/湯淺敏典/大石充
血圧の新基準範囲は高血圧の予知・予防としての先制医療には必須/山門實

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

抄録