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【基礎】アレルギー疾患における血小板活性化因子(PAF)
皮膚アレルギーフロンティア Vol.19 No.2, 17-21, 2021
リン脂質は生体膜の主要な構成要素である.リン脂質のなかには特定の受容体を介して生理活性を発揮するものがある.血小板活性化因子(PAF)は特異的なG蛋白質共役型受容体と相互作用することによって生理作用を発揮するリン脂質のひとつである.PAFには血小板の活性化以外にも,アレルギー疾患に関連する細胞や組織に多彩な作用を及ぼすことが明らかになっている.この背景から,PAFの各種アレルギー疾患への関与が研究されてきた.とくに,PAF受容体拮抗作用を有するルパタジンフマル酸塩はアレルギー性鼻炎や皮膚瘙痒症に有効であることが示されている.
「KEY WORDS」アレルギー疾患,血小板活性化因子(PAF),生理活性脂質,G蛋白質共役型受容体(GPCR),ルパタジンフマル酸塩
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