特集 膠原病はどこまでわかったか?
膠原病はどこまでわかったか? (2)エリテマトーデスの発症メカニズム
皮膚アレルギーフロンティア Vol.15 No.1, 11-15, 2017
エリテマトーデス(LE)の病態において,形質細胞様樹状細胞(pDC)の活性化とⅠ型インターフェロン(Ⅰ型IFN)が重要な働きをしていることが明らかとなっているが,その発症メカニズムはいまだ不明な点が多い.遺伝的素因のほか,紫外線曝露などの環境要因が重要であり,とくに紫外線曝露は,アポトーシスの誘導や細胞内自己抗原の表出,サイトカイン産生などを引き起こし,LE発症の重要なトリガー因子となり得る.また近年は,過剰なNETosisによる細胞内自己抗原の放出や,TLR7を介した核酸自己抗原に対する免疫応答とその制御が注目されており,新たな病態解明が進んでいる.
「key words」紫外線,形質細胞様樹状細胞(pDC),Ⅰ型インターフェロン(Ⅰ型IFN),Toll様受容体(TLR),NETosis
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