<< 一覧に戻る

データを読む

生物学的製剤時代の治療満足度調査

鳥居秀嗣

皮膚アレルギーフロンティア Vol.13 No.1, 52-54, 2015

「SUMMARY」難治性の乾癬に対して生物学的製剤が使用可能となった昨今,過去に報告されていた医師・患者間の満足度ギャップは解消されたのかという疑問を明らかにすべく,400例を超える乾癬患者ならびにその主治医を対象としたアンケート調査を実施し,治療に対する満足度につき分析を行った1).その結果,医師と患者の総合的な治療満足度には依然として27.8%のギャップが存在することに加え,DLQIスコアやPASI改善率によって差異があることが明らかになった.
「はじめに」以前より,乾癬における医師と患者の治療満足度には約30%のギャップが存在することが報告されているが2),これらは生物学的製剤の承認前に実施された調査によるものであった.しかし,2010年以降の生物学的製剤の承認によって達成可能な治療目標は格段に高くなり,過去報告されていたようなギャップは改善されつつあることが予想された.このような背景を受け,生物学的製剤が使用可能となった環境下における治療満足度調査を行った.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る