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特集 メタボリックシンドロームとアレルギー

Topics 1.メタボリックシンドロームとアトピー性皮膚炎

Metabolic syndrome and atopic dermatitis

室田浩之北場俊片山一朗

皮膚アレルギーフロンティア Vol.13 No.1, 25-27, 2015

「Summary」アトピー性皮膚炎(atopic dermatitis;AD)は慢性炎症疾患であるとともに,その経過でさまざまな臓器のアレルギー炎症がマーチングする.つまりADは皮膚のみでなく,全身の臓器が関連する疾患とも解釈できる.近年,AD患者の体格,肥満度,血液中の脂質濃度など脂質代謝との関連について注目が集まっている.本稿では喘息と対比して,ADとメタボリックシンドロームの関係に関する最近のエビデンスのレビューを試みたい.
「はじめに」アトピー性皮膚炎(atopic dermatitis;AD)の有病率は減少することなく,少しずつ増加傾向にあるとされる.この背景には食事内容といった生活環境因子の関与もあると考えられている.これまでの血液中の脂質濃度とアレルギーの関連を検討した報告に統一した見解はない.AD患者の生活習慣に関する知見と,メタボリックシンドロームとの関連に関するエビデンスをご紹介する.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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