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特集 メタボリックシンドロームとアレルギー

メタボリックシンドロームと乾癬

Metabolic syndrome and psoriasis

中島英貴

皮膚アレルギーフロンティア Vol.13 No.1, 13-15, 2015

「Summary」乾癬は,メタボリックシンドローム(metabolic syndrome;MetS)とその帰結である心血管病変とも関連する“more than skin deep”として,全身性炎症疾患の側面をもつ炎症性角化症である.したがって,皮疹のコントロールのみではなく,心血管障害のリスクを考慮した長期の治療戦略が必要である.
「はじめに」乾癬の有病率は一般人口の1~3%とされているが,米国では1970年代と比較して20年後の年間発生率が2倍1),中国でも有病率が1987年から最近にかけて3倍に上昇している報告2)からも,世界的な規模で患者数は増加しており,近年におけるbody mass index(BMI)上昇,すなわち肥満傾向との関連が指摘されている.また乾癬患者はメタボリックシンドローム(metabolic syndrome;MetS),非アルコール性脂肪性肝疾患(nonalcoholic fatty liver disease;NAFLD)や心血管病変など多数の疾患を合併することが知られており,肥満は乾癬発症および合併症の危険因子と考えられる.
「KEY WORDS」メタボリックシンドローム(MetS),アディポカイン,アディポネクチン,レプチン,レジスチン

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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