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特集 アトピー性皮膚炎の今

皮膚バリア障害とアトピー性皮膚炎

秋山真志

皮膚アレルギーフロンティア Vol.10 No.3, 13-17, 2012

「要約」アトピー性皮膚炎(AD)は, 多様な病因, 増悪因子が絡んで発症し, その病像をつくり上げているが, 角層のバリア機能障害も大きな発症因子である. ヒト皮膚は, 乾燥した外界に対する強靱な防御システムとして表皮の角化機構を発達させた. バリアシステムとしての角化において, 角化細胞質内を満たすフィラグリンとその分解産物, さらに角質細胞間に存在するセラミドなどの脂質は水分保持やバリア機能の維持に不可欠である. 2006年, 英国人で, 表皮のバリア関連蛋白, フィラグリンの遺伝子変異がADの重要な発症因子であることが示された. 2007年, われわれは欧州以外では初めて, 日本人においてフィラグリン遺伝子変異を同定し, それらが日本人でもADの重大な発症因子であることを示した. その後, われわれはさらに日本人のフィラグリン遺伝子変異を網羅的に同定し, 日本人AD患者の少なくとも27%では, フィラグリン遺伝子変異がその発症因子となっていることを明らかにした.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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