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アジア太平洋整形外科学会議(APOA)

第16回Asia Pacific Orthopaedic Association(APOA)に参加して

松山幸弘

Arthritis―運動器疾患と炎症― Vol.9 No.1, 82-83, 2011

 第16回APOAは,2010年11月4~7日の4日間にわたって台湾の台北で行われた.会長はPo―Quang Chen教授で,メインテーマは“Asia Pacific Contribution to Orthopaedics”で,壮大なテーマであった.

会場はNational Taiwan University Hospital International Convention Centerで,大学構内にある立派な会場であった(図1).この学会には,アジア19諸国からの整形外科医1,000人以上が集まり,整形外科各領域での研究発表を行う会である.

 初日の11月4日はウェルカムパーティーがハイアットリージェンシーホテルで盛大に行われたが,この場にはアジア各国からのseniorまたはactiveな整形外科医が集い,再会を喜び合っていた.日本からも名古屋大学の石黒直樹教授,九州大学の岩本幸英教授,和歌山県立医科大学の吉田宗人教授,金沢大学の富田勝郎名誉教授,熊本大学の水田博志教授,岐阜大学の清水克時教授,北海道大学の鐙 邦芳教授ら多くの先生方が参加し,アジア諸国の先生方との再会を楽しまれていた.実際の学会は11月5日から始まった.初日はTumor, Spine, Infection, Trauma, Hip jointの最新知見のレクチャーやシンポジウムが開かれた.私はspine sectionの脊髄モニタリングのピットフォールと最新知見をレクチャーしたが,この脊髄モニタリングはアジア地区ではまだ十分浸透しておらず,シンガポール,韓国,香港からの質問が多く,どのような疾患で脊髄モニタリングを適応し,波形低下が起こったときにはどのような対応をしたらよいのか,また麻酔の条件をどのようにしたらよいのかなどの質問が多かった.
 椎間板再生の基礎研究では,東海大学の酒井大輔先生がstem cell(幹細胞)を利用した椎間板再生とその臨床応用を講演された.どの国でも椎間板変性に対する治療はトピックスになっているようだ.11月6日はフリーペーパーが多く,Upper extremity, Foot and ankle, Pediatric, Knee, Spine, Adult Hip, Trauma, Basic Researchと幅広く臨床,基礎研究の発表がなされた.抄録集は各部位別に色分けしてあり,判別しやすかったように思う.
 この学会の特徴は,アジア各国の研究でのディスカッションを通してコミュニケーションの場となっているように思える.私もこの学会期中にシンガポール大学のHee―kit Wong教授と香港大学のKenneth MC Cheung教授,オーストラリアからのAshish Diwan先生,日本からは和歌山県立医科大学の吉田宗人教授と橋爪 洋先生,東海大学の酒井大輔先生と私の7人で台北市内から約1時間のスリリングなドライブのあと夜の楽しい会食会を開いた.それぞれの国の医療状況や研究についてのホットなdiscussion timeがもて,大変有意義であった.またの再会を誓って会を閉じた(図2,3).

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