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特集 高血圧と腎

特集にあたって

柏原直樹

Nephrology Frontier Vol.13 No.3, 9, 2014

高血圧と腎臓病の発症・進展機序との間には双方向性の密接な関係がある. 慢性腎臓病(CKD)の予後改善には適切な血圧管理が重要である. 関連するガイドラインが国内外で相次いで発表された. 米国ではJNC-8, 欧州ではESH/ESC2013, 我が国では「高血圧治療ガイドライン(JSH2014)」と「エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン」が発刊された. いずれのガイドラインにおいても, CKD患者における降圧目標値が変更され, ガイドライン間で一致をみていない. 果たして, 厳格な降圧は必要ないのか, RAS阻害薬はCKD全般で常時, 第一選択薬となりうるのかなど, 論点は多い. CKDを合併する高血圧患者は食塩感受性を呈することが通例であり, 同時に交感神経系が活性化されている. これらを踏まえて, CKDにおける血圧管理についての論点と現状の考え方を, この分野の第一任者の先生方に論考いただいた.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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