SUMMARY  ADH受容体拮抗薬であるトルバプタンが2010年10月に本邦で承認された.現時点では既存の利尿薬に抵抗性のうっ血性心不全における体液貯留に対する適応のみである.しかし,低Na血症の改善や,常染色体優性多発性嚢胞腎の進行を抑制する効果も報告されており,今後の適応拡大が期待される.今回,ADH受容体拮抗薬について,文献的考察を交えて検討する.