SUMMARY  ADPKDにおいては,嚢胞が増大あるいは腎機能の低下が認められる以前から高血圧を認めることが多い.そのため腎機能保護目的だけでなく,心血管合併症予防の観点からも降圧療法は非常に重要である.その発症機序にレニン・アンジオテンシン・アルドステロン系(RAAS)の関与が大きいことから,RAAS阻害薬が第一選択薬として推奨されているが,その使用方法ならびに降圧目標に関しては明らかなエビデンスはなく,現在米国で行われているHALT-PKD研究の結果が注目される.