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用語解説

GWAS

佐々暢亜岡田随象

再生医療 Vol.19 No.4, 58-59, 2020

ゲノムワイド関連解析(genome-wide association study;GWAS)とは,ヒトゲノム全体にわたる数十万から数千万の一塩基多型(single nucleotide polymorphism;SNP)の遺伝子型を決定(ジェノタイピング)し,集団内の多数の個体について複雑形質(多因子形質)との関連を網羅的に解析する,遺伝統計学における解析手法のひとつである1)2)(図)。膨大な数のSNPを扱うため,有意水準としてゲノムワイド有意水準p=5.0×10⁻⁸が定着している3)4)。2002年に理化学研究所による心筋梗塞を対象とした世界初のGWAS報告5)ののち,SNPアレイによる全ゲノムタイピングコストの低価格化に伴い世界中で数十万人から数百万人というサンプルサイズのGWASが行われ,数多くの形質と関連するSNPが発見されてきた。こうした人数のゲノムデータの収集を行うために,世界中のゲノムデータを統合する国際共同研究や,大サンプルの収集を目的としたバイオバンクなどが存在している。このように進んできたGWASの結果は,GWAS Catalogサイト(https://www.ebi.ac.uk/gwas/)などで国際的に公開・共有が進んでおり6),これらのGWASサマリーデータを用いることで新たな関連の発見やSNPに基づいた遺伝率の推定などが可能となっている7)

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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