自己細胞シートと同種細胞シートの臨床応用について,その開発経緯をまとめた。自己細胞シートを患者に初めて移植してから先進医療Bに至るまで約10年かかっている。臨床応用する前には,さらに多くの時間を動物実験等に費やしている。それでもまだ保険適用には至らず道半ばである。軟骨の再生医療は様々なアプローチで開発が進んでいるが,我々は変形性膝関節症にターゲットを絞り,同種細胞シートでは薬事承認を目指して今後も産学共同で取組んでいく所存である。
「KEY WORDS」regenerative therapy,articular cartilage,cell sheet