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巻頭言

再生医療:夢の医療から標準医療へ

村上伸也

再生医療 Vol.19 No.2, 3, 2020

本誌が皆様のお手元に届くのは,それぞれ職場でCOVID-19への対応・対策に奔走されている頃ではないかと,残念ながら拝察いたします。武漢のみならず欧米においても,いわゆるオーバーシュートとよばれる感染爆発が発生している状況で,わが国においては,厚生労働省の専門家会議のコメントに象徴されるようにまさしく「危うい綱渡り状態」をかろうじて維持している状況にあるようです(この拙文をお読みいただいている今,それ以降の状況が悪化の一途を辿っていないことを心から念じています)。
このような状況を鑑み,日本再生医療学会は第19回日本再生医療学会総会の開催を見送ることを決定いたしました。ぎりぎりのタイミングまで開催の可否について慎重な検討がなされましたが,首相による大規模イベントの中止要請を受けての苦渋の決断となりました。長らく準備に時間をかけて素晴らしいプログラムを計画されてこられた福田恵一大会長の無念もいかばかりかと拝察いたします。現在,オンライン等の代替の開催方法が議論され準備が進められているところですが,やはり,1年に1度,「再生医療」を共通のキーワードとして集い,直接議論し,必要とあれば夜遅くまで懇親の時間を共有する,といった貴重な機会を失ってしまったことは,我々臨床家・研究者にとって大変大きな損失といえるでしょう。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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