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Review(再生医療)

表皮幹細胞の細胞競合が担う皮膚の再生・老化

劉楠松村寛行西村栄美

再生医療 Vol.18 No.4, 13-30, 2019

皮膚は体重の16%を占める最大の臓器であり,個体と外界との境界においてバリアとして働き,その生命を維持する上で極めて重要な役割を果たしている。皮膚が長期にわたって若さを保ち続ける上で表皮幹細胞が重要であることはよく知られているが,幹細胞を長期にわたって維持する仕組み,ならびに最終的に老化してしまう仕組みについては十分理解されていなかった。最近,我々は表皮内で幹細胞同士が実は競り合い細胞競合と呼ばれる現象を引き起こすことで,長きにわたる維持と老化を引き起こしていることを見い出した。これを契機として全く新しい視点から上皮系臓器の再生老化の研究が始まっている。本稿では,表皮幹細胞を中心にこれまでの皮膚の幹細胞研究と再生老化についての知見について解説した上で,最近の我々の研究成果とその意義,さらに今後の応用について紹介したい。
「KEY WORDS」皮膚,組織恒常性,老化,表皮幹細胞,細胞競合,XVⅡ型コラーゲン(COL17A1)

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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