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疫学

なぜインフルエンザの流行は止まったのか

高下恵美

インフルエンザ Vol.22 No.4, 25-30, 2021

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大は,北半球におけるインフルエンザの流行期に重なったため同時流行が危惧されたが,COVID-19流行下でインフルエンザの流行は著しく減少し,現時点ではCOVID-19とインフルエンザの同時流行は認められていない.インフルエンザの流行が減少した理由について直接的な証明は困難であるが,複数の要因が影響したと考えられており,WHOではいくつかの仮説を検証している.本稿ではWHOによる仮説と検証を中心に紹介し,なぜインフルエンザの流行が減少したかについて考えてみたい.
「KEY WORDS」新型コロナウイルス感染症,インフルエンザ,非医薬品介入,ウイルス干渉,COVID-19

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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