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診断

COVID-19の診断におけるPCR検査の意義とその問題点

氏江美智子山吉誠也

インフルエンザ Vol.22 No.4, 13-17, 2021

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)では,無症状から重症まで多様な臨床症状が認められる.そのため,高い感度と高い特異性をもつRT-qPCR検査(いわゆるPCR検査)は,SARS-CoV-2を高効率で検出することで,感染者の同定とその後の隔離を可能としてきた.パンデミック初期には,PCR検査を実施可能な機関が限られていたため,希望してもPCR検査を受けられない状況があった.現在では,さまざまな場所でPCR検査を受けることが可能となっており,COVID-19の特徴的な臨床経過から,PCR検査を適切なタイミングで実施することや検査結果を適切に解釈することが必要となっている.本稿では,COVID-19の臨床診断におけるPCR検査の意義や感染対策に用いるうえでのPCR検査の問題点をまとめた.
「KEY WORDS」SARS-CoV-2,新型コロナウイルス,検査,PCR

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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