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基礎(インフルエンザ)

SARS-CoV-2の日本における分子疫学と感染・伝播性の増加や抗原性の変化が懸念される変異株の特徴について

新城雄士鈴木忠樹

インフルエンザ Vol.22 No.2, 35-40, 2021

2020年1月10日に最初のSARS-CoV-2のゲノム配列が中国から共有されたのを機に,SARS-CoV-2のゲノム解析は,クラスター調査における感染経路推定,流行状況の全体像の把握,国境を越えた広がりの評価などの目的で行われてきた.しかし,2020年末より世界各地で感染・伝播性の増加や抗原性の変化が懸念される新規変異株が相次いで見つかり,ウイルスゲノム解析の重要性は増している.本稿では,SARS-CoV-2のウイルス株の分類法,初期から日本で流行してきたウイルス株の変遷,2020年末以降問題となっている感染・伝播性の増加や抗原性の変化が懸念される新規変異株について記載した.
「KEY WORDS」SARS-CoV-2,ウイルスゲノム,遺伝子,分子疫学,変異株

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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