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診断(インフルエンザ)

高感度な日本のインフルエンザ迅速診断キット これからはインフルエンザとSARS-CoV-2の同時診断の時代に

菅谷憲夫

インフルエンザ Vol.21 No.4, 15-17, 2020

わが国のインフルエンザ診療は,世界で最高レベルであるが,その基礎となっているのは迅速診断の普及である.2017年に米国で発表されたmeta-analysis論文では,日本で使われているのと同じようなimmunochromatographyを利用した迅速診断キットによる,成人でのA型感度は42%,B型感度は33%と報告された.しかし,2019年に日本からの報告では,最近の迅速診断キットの性能は,A型での感度は97.1%,特異度は89.2%であった.日本では,発症早期に検体を採取していること,また検体がnasopharyngeal swabであることが,高い感度を示した理由と考えられた.
「KEY WORDS」インフルエンザ,COVID-19,SARS-CoV-2,迅速診断,抗原検査,PCR

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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