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他の感染症(インフルエンザ)

RSウイルス感染症の疫学,診断および治療の現状

堤裕幸

インフルエンザ Vol.20 No.3, 23-28, 2019

RSウイルス感染症は乳幼児期における最も頻度の高い普遍的な呼吸器感染症である.上気道炎のみの症例が多いものの,ときに下気道炎を起こして重症化し,毎年,わが国で2万人前後の乳幼児が入院加療を受けるとされる.その中心的な病型は細気管支炎である.急性期の病態を形成するのは,ウイルスの侵入に対応する種々の自然免疫応答の結果と考えられる.診断は急性期の鼻汁を用いたイムノクロマト法による抗原検出によって行われることが多い.特異的な治療はなく,鎮咳去痰剤の投与をはじめとした対症療法が基本である.感染予防としてのワクチンは未開発であるが,重症化のリスクが高い乳幼児には単クローン抗体製剤の予防投与が行われる.
「KEY WORDS」RSウイルス,細気管支炎,パリビズマブ,抗利尿ホルモン不適合分泌症候群

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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