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ウイルスよもやま話

スペイン・インフルエンザ その2 スペイン・インフルエンザの病原性の謎

渡辺登喜子

インフルエンザ Vol.20 No.1, 37-40, 2019

シリーズ「ウイルスよもやま話」の2回目は,1回目に引き続き,スペイン・インフルエンザの話題です.
1919年の春から秋にかけて流行した第3波を最後に,1918~1919年のスペイン・インフルエンザの流行は終息しました.当時はインフルエンザウイルスを分離する技術が存在しなかったため,このパンデミックを引き起こした病原体の正体は謎に包まれたままでした.
1930年代初頭,アメリカとイギリスの研究者が,ヒトとブタのインフルエンザウイルスの分離技術の確立に成功しました.1950年代には,さまざまな研究者がこの技術を用いて,アラスカの永久凍土に埋葬された1918年のインフルエンザパンデミックの犠牲者の遺体から,1918年当時のウイルスを分離しようとしましたが,その試みはすべて失敗に終わりました.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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